1. Go Visions株式会社 代表取締役 小助川 将 氏

東京都創業NETインタビュー

Go Visions株式会社 代表取締役 小助川 将氏インタビュー

Go Visions株式会社 代表
小助川 将 氏
1980年生まれ、秋田県出身。大学卒業後、経営コンサルティング会社、株式会社リクルート、グリー株式会社、株式会社LITALICO執行役員を経て、2019年6月にGo Visions株式会社を創業。子どもの好奇心や創造性が広がるオンライン習い事事業「SOZOW」とオルタナティブの学びの場「SOZOWスクール」を展開している。
Go Visions株式会社 Webサイト

子供たちに新しい学びの場を提供し、一人ひとりがVision-「未来に向けた意志や理想」-に向けて進める社会を創造する

Go Visions株式会社 代表取締役 小助川 将氏インタビュー

娘の学校での出来事をきっかけに日本の教育に疑問を抱く

大学を卒業後、経営コンサルティング会社から、株式会社リクルートでのビジネスやインターネット向けの教育事業の新規立ち上げ参画を経て、グリー株式会社へ転職しました。その際、家族も引越しをすることになったのですが、小学生だった娘が転居先の担任の先生と合わず「学校に行きたくない」と言うようになったんです。学校へ訪問しその様子を見て「こんなにも時代は変化しているのに…どうしてこんなにも教育現場は変化していないのか」と日本の教育システムに疑問を抱くようになりました。
その後、妻と話し合いを重ね、「私たちで、子どもの好きなものや興味の視野を広げていこう」と決意。アイデアを出し合いながら模索していく中で、子どもたちをプログラミング教室に連れて行ったんです。二人ともモノづくりとプログラムに夢中になって参加していて。
その姿へ教育の可能性を感じ、私自身は教育の分野への関心が高まっていきました。

世界へ挑戦する息子の姿と、「人生は一度きり」のメッセージに後押しされ起業を決意

プログラミング体験から数日後、偶然転職希望を伝えていた人材エージェントから紹介されたのが、まさにプログラミング教室を運営していた株式会社LITALICOでした。10日後には採用が決まり、LITALICOワンダーの事業部長として働くことになりました。子供たちへ新しい教育環境を提供していく中で、「もっと沢山の子供たちの可能性を伸ばせるような学びを基盤とする新規事業を作りたい」と会社に提案しましたが、事業化は叶いませんでした。その頃、ロボットプログラミングに夢中になっていた息子が、小学3、4年生と連続で日本代表として世界大会へ出場。さらには、“孫正義育英財団”に挑戦したいと、二人で孫正義氏について調べていた時に目にした講演動画で、「人生は一度きり」と話す姿に私が背中を押され、一度諦めかけた「新し学びを届けるための新規事業に向けやってみよう!」と起業を決意しました。

資金調達のため実績と信頼を積み重ね、大規模イベント開催へ

株式会社LITALICOを退職後、起業後の活動資金となる融資獲得のため、以前から副業でやっていたコンサルティング事業で、会社としての実績と信頼を積み重ねていきました。半年間の個人事業主期間中に事業計画書も準備し、起業後無事に日本政策金融公庫から最大金額の創業融資を得ることができました。この融資を元手に、目標でもあった「子供たちへ新しい学びを届けるための大規模イベント」を開催。3Dプリンター体験やレゴランドの出張ワークショップなど、約30ブースのデジタル体験ブース用意。一万人以上の方が来場してくださり大成功を収めました。事業も軌道にのり、次のフェーズに向け準備していた矢先、コロナによって世界情勢が激変。リアルでのイベントが全く開催できない事態に陥ってしまいました。

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社会情勢が変化する中で見えた、新たな教育の形

社会情勢に合わせ事業計画を変更していかなくてはならず、頭を抱える日々。会社として次のフェーズに向け人脈作りも必要と考え、青山スタートアップアクセラレーションセンター(以下、ASAC)へ応募していたのですが、急遽事業内容を変更せざるを得なくなり、今後の展開についてASACのキャピタリストや各種分野の専門家の方々にアイデアに対するフィードバッグをいただき、事業アイデアを固めていきました。約1年間投資してきた事業を止めて、手段をオフラインからオンラインに完全に振り切ると決断するのはとても苦しかったですが、様々な角度からのアドバイスと、定期的に行われる勉強プログラムへの参加、支援政策の講義など参考になることばかりで、この時期に通えて本当に良かったなと思っています。子供のオンライン教育は、当時はほとんどの方が経験したことのない領域だったため、トライアンドエラーを繰り返しながら現在の形である「SOZOW(オンライン事業)」を確立させていきました。

新しい学びの場を提供できるプラットフォームの創造

学びの選択肢が少ない社会の中で、もっと沢山の子供たちへ新しい学びを届けることのできるオンラインのオルタナティブスクール立ち上げに向け、今は(2021年10月時点)トライアルとして約10家族に体験していただいているのですが、すでに手応えを感じています。学校に行くことが当たり前の社会から、学びの場の1つの選択肢として認知してもらえる社会を築いていけたらと思っています。
また、「新しい教育や学びを社会のスタンダードにしていきたい」という会社のビジョンに向けて、力を貸してくれる仲間や希望ある子供たちのために、自らが率先して今の教育を変えるべく本気で立ち向かい続けたいと思います。

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起業を目指す人へ向けて

起業は何かをやるための一つの手段だと思っています。やりたいことや規模によっては、起業でなくても個人事業主やどこかの会社に属しながらも自己実現はできると思っています。
それと、起業は大変だと思われがちですが、意外と一歩踏み出すと何とかしようと行動に移すと思うんです。なので、「自分には知識や情報もないし経営なんて学んだことがない」と悩むより、一歩踏み出して日々学び続けながら会社と共に成長していって、自己実現に向け邁進していってください。

記事内の創業・成長支援プログラム

⻘⼭スタートアップアクセラレーションセンター

5か⽉間のアクセラレーションプログラムを通して、アクセラレーターや先輩起業家、さらには⼤志を持った多くのメンター陣の⽀援を受け、リーディングカンパニーへと成⻑するための機会と場を提供しています。特に⼥性起業家や成⻑産業等、東京都の政策課題に取り組む⽅々や、ソーシャルやものづくり等、ベンチャーキャピタル(VC)が投資しにくいといわれる分野で起業に取り組む創業予定者やスタートアップ企業をメインのターゲットにしています。

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